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株式会社 阪井金属製作所

【中国出張記・第2回】

日本で断られた難削材、まだ加工先はあります

2026年9月15日
5軸マシニングセンタによるマグネシウム合金部品の切削加工イメージ(Gコード背景の精密難削材加工)

国内で難易度が高いチタンやマグネシウムなどの難削材加工は、中国(深圳・東莞)の協力工場で対応可能です。単なる設備依存ではなく「3直24時間操業」などの運用体制でリスクを抑制し、難削材の課題を解決します。

提携工場の視察風景。機械や製品を真剣に見つめる新人品質管理担当者の後ろ姿や、現地スタッフと現場でやり取りしている様子。

「誰の手で、どんなプロセスで作られているのか」を確かめるため、品質管理担当が現場を視察。図面だけではわからないリアルな空気を確認しました。

約1年ぶりに、中国の深圳と東莞へ行ってきました。

香港からの陸路入境は、以前の紙の入国カードから、QRコードでパスポート情報や宿泊先を入力する方式に変わっていました。あっさり通れてしまう手軽さに、中国のデジタル化のスピードを改めて実感します。

今回は、4月に入社した未経験の品質管理担当が同行しました。自分たちが扱う製品がどんな現場で、どんなプロセスで、誰の手で作られているのかを、その目で見てもらうためです。

1. 身近な取引先に眠っていた難削材対応の可能性

今回の出張での一番の収穫は、難削材の加工先が見つかったことでした。

マグネシウムやチタン、貿易上の制約はあるものの超硬合金。さらにPEEK材へ0.2mmの穴を100カ所以上あける工場も見学しました。いずれも日本で相談すると「うちでは難しい」と断られることの多い材料と加工です。

実のところ、これらの多くは既存の取引先で対応できるものでした。私たちが聞き出せていなかっただけです。

長く付き合う先ほど「ここはこれをやる会社」と勝手にカテゴライズしていたことを痛感しました。完全なヒアリング不足です。お客様だけでなく、仕入れ先様の声も丹念に聞く重要性を知る旅となりました。

2. 「なぜできるのか」――
設備ではなく体制でリスクを潰す

なぜ日本では断られやすいのでしょうか。

マグネシウムを例にすると、切削時に発火するリスクがあるからです。火災になれば損失は計り知れません。断るのは当然の判断でしょう。

では、その工場はどうやってリスクを抑えているのか。尋ねてみると「3直24時間操業で常に人がいる」「何かあってもすぐに初期消火ができる」「粉塵を滞留させない」という答えでした。設備というより、体制でリスクを潰していたのです。

この「なぜできるのか」を確認することこそ、モノづくりで重要なポイントでした。今回の訪問で最も大きかった点です。

「加工できます」という言葉だけを持ち帰っても意味はありません。
「できます、できます」は、日本以外の国でよく聞く言葉ではありますけれど(笑)。

3. 誰もやっていない加工に、まずやってみる姿勢

炭素繊維(CFRP)についても「実績は少ないが意欲的に挑戦したい」という話がありました。
誰もやっていない加工と聞くと、まずやってみようとする。

この姿勢は、新しい材料の相談先を探すうえで非常にありがたいものです。

4.  断られ続けて困っている図面、一度見せてください

日本のお客様から特殊材・難削材加工のご相談は年々増えています。
断られ続けて困っている図面があれば、一度お見せください。

すぐに「できます」とは答えません。
どの工場のどんな体制や設備で、どうリスクを管理して作るのかまで確認したうえで、お返事いたします。

中国出張記はまだまだ続きます。

【著者プロフィール】
阪井 博史(さかい ひろし)

株式会社阪井金属製作所 代表取締役

ネジ商社を経て海外調達事業に参入。過去の海外取引における苦いトラブル経験から「お客さまの海外調達リスクをゼロにする」ことを使命と掲げる。自社の品質管理体制を徹底強化。2025年度には不良率0.02%という高い品質レベルを達成。顧客の頼れる「杖」となるパートナーを目指す。趣味は読書と乗り鉄。

他社で断られた図面のご相談・お見積りはお任せください

中国現場の生産管理からWeb面談まで丁寧に対応します

「まだ図面が確定していない」「まずは概算金額を知りたい」といった段階のご相談や、Zoom等を活用したオンライン打ち合わせにも柔軟に対応可能です。

  • WEBフォーム・お電話・FAX・メールにて受付中

日本の加工先で「対応不可」と断られた難削材の相談は可能ですか?

はい、対応可能です。当社では中国(深圳・東莞)の協力工場ネットワークを活用し、マグネシウムやチタン、貿易上の制約はあるものの超硬合金、PEEK材への0.2mm微細穴あけ加工など、国内で敬遠されやすい難削材・特殊材の加工に対応しています。

マグネシウム切削時などの発火リスクにはどう対処していますか?

単なる設備依存ではなく、「3直24時間操業による常時監視」「即座に初期消火ができる現場体制」「粉塵を滞留させない管理」といった運用体制によってリスクを徹底抑制しています。