2022年3月24日 |
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切削加工など、機械加工の現場において大切な図面。
設計者や技術者など、部品や製品づくりに関わる人たちの情報伝達ツールであり、思い通りのものを作るためにも図面は必須です。
今回の記事では、機械加工においての図面の役割や製図のポイントについてご紹介します。
図面は切削加工において正確な情報伝達をするための情報ツールです。
簡単な形状では口頭や手書きのポンチ絵でも可能ですが、切削部品加工では正確な寸法精度、正確な形状を伝える必要性があります。繰り返し同じ精度製品を作るためにも必要です。
また、図面は切削加工の仕様書でもあります。素材は何を使えばよいか、切削加工以外にどんな加工が必要か、設計変更の履歴なども細かく記載しています。
一般的には図面ルールをもとに製図されていますが、それを無視してそれぞれが勝手に作成すると認識にズレが生じ、違う物ができてしまう可能性があります。もし完成した部品や製品の寸法が違っていたり、形が違っているとそれは不良品に。クレームや信頼を失うことにもつながりかねません。
設計意図を伝える設計者は正確な情報を、またその設計意図を受け取る加工者も正確に判断をしなくてはいけません。
部品や製品の作成に関わる人たちにとって、ものづくりの指標となる図面はとても大切なものといえるでしょう。
ちなみに図面のルールは、日本産業規格(JIS)の製図法で定められています。
阪井金属製作所で図面が無い単品部品加工を作る場合の流れを以下にまとめてみました。
ちなみに切削加工での受注は、基本的に受注時にすでに図面があるのが一般的です。
設計の一連の流れを確認して、どのタイミングで製図が必要か、どの場面で図面が登場して必要となるのかを改めて知っておきましょう。
上記の設計フローを見ても分かるとおり、図面を中心に設計が行われます。
現場では図面を作成する能力と、図面を解読する能力がいかに必要かということが分かります。
組立がある部品では、相手部品の干渉を考慮して製図しなければいけない場面も。
実際、組立の最後の部品で計算上のクリアランスは問題無かったのに、いざ組み上げてみるとクリアランスが足りなくなり関連するすべての図面を見直し修正をしたようなケースもあります。
またリバースエンジニアリング(現物を製図)をするときは、さまざまな測定を行いながら製図するので、時間がとてもかかります。ものづくりには必ず納期があるので、製図作業にどのくらい時間が要するかも把握しながらスケジュール管理をしなければいけません。
また寸法の誤表記や部品の選定間違い、指示漏れなどの設計ミスもありがちなケース。
こうしたちょっとしたミスが設計に影響を及ぼし、時には深刻なレベルに発展することもあるので、くれぐれも気を付ける必要があります。
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