2021年09月23日 |
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素材に大きく負荷がかかる切削加工は、場合によって金属に歪みや反りなどの変形が生じることも。
金属加工おいて変形への対策は常に課題であり、精度の高い製品を製造するためには、積み重ねた経験と熟練の技術が必要となります。
この記事では、切削加工によってなぜ歪みが起こるのか、その原因と対処方方法についてご紹介します。
加工を行うと金属に残留応力や切削抵抗が発生するため、それらを考慮してクランプ点と支持点を一定に保つ必要があります。
残留応力は外力を除いた後も物体内に残る応力のこと。加えられる力が大きいと残留応力も大きくなり、その影響で変形も大きくなってしまうのです。
特に硬い材料は加工時にかかる負荷が大きくなり、上記の原理によって反りや歪みが生じやすくなります。
また、加工に対して部品の剛性が足らない場合もクランプ変形を起こす原因となります。
小型のワークの場合は、ワークピースとチャッキング間の接触面積を増やすことと使用されるXYZ軸方向のクランプ力を考慮必要があります。
ワークをクランプするときは、正しいクランプ点と適切なクランプ力の選択が常に求められるのです。
これらの他にも、熱が加わることによって生じる熱変形などがあります。
金属は熱すると膨張し、冷えると縮む性質をもっているため、鋳造や溶接加工といった金属加工も歪みが起こりやすい加工といわれています。
加工に関わる一連の流れは、加工プログラムを作ることで実行できます。
素材の変形をおさえるためにも、適切なプログラムを作ることが必要です。
複雑とされる曲面加工の場合は、適切な固定治具から作成することも。
ワークピースのクランプ力のバランスを取り、残留応力を分散しながらワークピースの変形を減らす必要があります。
切削加工での歪みや反りなどの変形は程度の差こそありますが、必ず生じるもの。
この変形を限りなく少なくできるかどうかは、製造サイドの技術の良し悪しに大いに関係します。
必要なのは、経験に裏付けされた判断力と技術力です。
加工を行う度に、どうすれば歪みがおさえられるか、素材の種類や加工形状によって適切な判断が求められます。
適切な加工技術選択や素材処理の判断ができるのも、熟練の経験があるからこそ。
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