2015年11月21日 |
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インドネシアの中小企業の社長との交流会があった話を先日アップしました。
そこで気づいた事を少々。
とある日本企業へのインドネシア側からの質問で
「長い間事業をしているのに、
なぜ少人数のままなんですか?」
との質問があった。
アジアのどの国の経営者も話すと
大きくする事が成功、目標という意識が強い。
それは悪くない。
むしろ我々の事業も大きくしていく事を一つの目標にしている。
日本の経営者は大きくする事だけを目標としていない。
なぜなのか。
日本人の謙虚さが関係していると思われる。
むやみに規模を大きくするビジネスのやり方は、バブル時代での失敗を教訓に身の丈にあった経営を心がけるようになった。それが良いのか悪いかは別にして、存続して従業員、家族を守る経営を大事にしているのである。
しかし、多くのアジアの新興国は言わば高度経済成長期である。
物を作れば売れ、またその成長力は大きい。
ここで経営者同士の見栄が出てくる。
他社よりライバル会社より成長しなければ。
利益を優先にして品質が伴わないモノづくりになる。
売れれば良いだろう、儲かれば良いだろうという考え方である。
日本の様に成熟して高度成長が見込めない国では着実に利益を出し、従業員、お客様を満たし存続していく事が大きな目標となるのである。
ただ、彼らの様な野心を持つことは経営者としては、忘れてはならない精神であることは言うまでもない。これからは日本だけに視野を向けていては我々の様な企業は生き残れない。日本的な経営を根本に持ち、世界に向けた大きな野心を持って臨まなければならない。