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株式会社 阪井金属製作所

金属加工の旋盤とは?
フライス盤との違いや加工の種類

2023年9月8日

金属加工の一種、旋盤加工とは?

旋盤加工とは、高速回転させた材料(ワーク)に固定した切削工具を当てて切削し、材料の形を変えていく加工方法のことです。金属加工のうち、材料から不要な部分を除いて目的の形へ整えていく除去加工に分類される方法で、旋削加工と呼ばれることもあります。

旋盤加工に使われる切削工具はバイトとも呼ばれ、目的に合わせて外径バイトや内径バイト、溝入れバイト、ねじ切りバイト等の種類を使い分けながら金属加工を進めていきます。

また旋盤加工は、材料を回転させながら削っていくという手法のため、特に丸形状(円筒形状)の製品づくりに適しているのが特徴です。

旋盤加工によって作られる金属加工製品の例としては、高い加工精度が要求されるボルトやシャフト、フランジ、継手等が挙げられるでしょう。

なお、これらの製品の中には旋盤加工の後、フライス加工等の他の金属加工を施して完成するものも少なくありません。そのため旋盤加工やフライス加工、ボール盤、リーマ仕上げ等の加工を一台で行えるマシニングセンタを採用している工場も多いです。

フライス加工との違い

旋盤加工と並び、金属加工の現場で使われることの多い加工技術にフライス加工があります。 

フライス加工は、旋盤加工と同じく除去加工・切削加工に分類される金属加工技術ですが、両者の加工方法は大きく異なっています。 

先述した通り、旋盤加工では材料を回転させ、固定した切削工具を当てて金属を加工しますが、フライス加工では材料を固定した上で高速回転させた刃物を当てて加工します。 

旋盤加工とフライス加工では、金属加工の際の用途や加工精度も異なってきますので、注意が必要です。

旋盤で対応可能な金属加工の種類

旋盤で対応可能な金属加工の種類

金属を旋盤加工する際には、作りたい製品の形や用途、そして工作物の材質や加工面によってバイトを使い分け、さまざまな加工を施していきます。

ここでは、旋盤で対応できる代表的な8種類の金属加工について概要を見ていきましょう。

外径加工

材料の外径をなめらかにしたり、細くしたり、溝や段差を入れたい場合に用いる加工法です。

旋盤加工の中で最も一般的な手法であり、材料の外側に当てるバイトの種類や角度、速度を変えれば、テーパ加工や段加工、曲面加工等、さまざまな金属加工が行えます。

溝加工

外径加工のうち、材料の一部にのみ垂直方向にバイトを当てて溝を付ける加工のことです。

加工時には溝入れバイトを使用し、目的の深さになるまで材料に切削工具を押し当て、溝を刻んでいきます。なお危険を伴うため、溝加工の際にバイトを水平方向に動かしてはいけないとされています。

突っ切り加工

溝加工を材料の中心部に達するまで続けて、材料を切断する加工方法です。主に加工後の材料を製品として切り取り、端面から新しい金属加工を始めたい場合等に使用されます。

穴あけ加工

ドリルタイプのバイトを材料に押し当て、材料の端面や側面に穴をあける加工方法です。

材料の内部やドリルの溝に切粉・切りくずが溜まりやすい加工方法であるため、加工時にはこまめに切粉を除去する必要があります。

内径加工

材料の内側に開けておいた穴にバイトを入り込ませ、端面から工作物の内径を削り取っていく加工方法です。

中ぐり加工と呼ばれることもあり、基本的には穴あけ加工を済ませた材料に対し実施します。

切りくずが内径に溜まりやすい他、バイトを長く出して深い穴を削る際には「びびり」が発生しやすくなるため加工時には注意が必要です。

端面加工

材料の端面にバイトを当て、削って平面に整えたり、段や溝を付けたりする加工方法です。

ねじ切り加工

材料の外周に雄ねじを、内周に雌ねじを削り出す加工方法です。材料の回転周期に合わせてバイトを前進させて、加工していきます。

総形加工

目的の形状に合わせて成形した工具をバイトとし、材料の広範囲を切削していく加工法です。

旋盤加工によって複雑、または特殊な形状の製品を作りたい時に使われる手法で、金属の総形加工に使われる切削工具は「総形バイト」と呼ばれることもあります。

金属加工のうち、旋盤を行うメリット

金属加工のうち、旋盤を行うメリット

さまざまな手法がある中で、旋盤で金属加工をすることにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

まず金属加工のうち旋盤を行うメリットとしては、以下の3つが考えられるでしょう。

丸形状のものなら、高精度で仕上げられる

旋盤加工を行う工作機械には、大きく「汎用旋盤」と「NC旋盤」の2種類があります。

汎用旋盤は設計図をもとに人の手で動かし、金属加工をする機械です。そのため、設計図さえあれば加工を開始できますが、作業者の経験や技量により製品の質にばらつきが出ます。

対してNC旋盤はNC装置を搭載しており、プログラムによって自動で金属を加工します。

あらかじめ設計図をCAMデータに変換する必要がありますが、操作自体は簡単で、一度設定を終えれば自動で加工を進めてくれるため作業者の技量による品質差はほとんどありません。

またNC旋盤は、丸や円筒形状のものなら0.001mm単位で調整の上、精密な加工が行えます。

高い加工精度や真円度、厳しい面粗度の管理が求められる製品づくりにおいては、旋盤加工を用いるメリットは大きいと言えるでしょう。

なお、近年の金属加工の現場ではNC旋盤の使用が主流となっており、阪井金属製作所でも旋盤加工の際には主にNC旋盤を使用しております。

幅広い金属素材が加工できる

鉄、ステンレス、銅、アルミ等、幅広い金属加工に対応できるのも旋盤加工の大きな強み。

難硝材とされる素材でも切削できることがあるため、材料選びの自由度が高くなるでしょう。

小ロット・短納期に対応しやすい

金属加工の手法の中には金型を必要とするものもありますが、旋盤加工では必要ありません。

CAMデータがあれば実施できるため、試作品や特殊な部品等、小ロット・短納期での金属加工を希望する場合に活用しやすいでしょう。

金属加工のうち、旋盤を行うデメリット

対して金属加工をする際に旋盤を選ぶことには、以下のようなデメリットもあります。

製品づくりのために金属加工を発注する場合には、メリット・デメリットの両方を理解した上で旋盤加工の必要性を検討しましょう。

切りくずが多いため、無駄な材料が発生する

金属から製品を削り出していくという特性上、旋盤加工では大量の切りくずが発生します。旋盤加工で出た切りくずは製品として活用することができず、原則処分することになります。

このように無駄な材料コストが発生してしまうところは、旋盤加工を行う上でのデメリットと言えるでしょう。

生産量によっては単価が高くなることも

旋盤加工で複雑な形状や、精度の高い製品を作るには、それなりの時間が必要です。

しかし、製品一個あたりの製作時間が長くなるということは、製品の時間的・費用的コストが増して単価が上がることにつながります。

先述した材料コストのことも踏まえ、製品によっては他の金属加工よりも旋盤加工の方が単価が割高になる可能性があることは、覚えておくと良いでしょう。

なお阪井金属製作所では、目的やご予算に合わせた金属加工方法のご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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